渋野日向子はゴルフ産業の救世主になれるか?

  朴セリが1998年に20歳で全米女子オープンに勝ったことが、現在世界を席巻する韓国女子ゴルフ隆盛のきっかけとなったことはよく知られている。
同様に、宮里藍というスーパースターが生まれたことが、畑岡奈紗勝みなみら黄金世代を生んだのも間違いないだろう。
 その宮里藍が引退を表明してから約2年。黄金世代の中ではあまり目立たなかった渋野日向子が全英女子オープンで優勝した。
 渋野にあこがれてゴルフを目指す少女アスリートが増えると思うと、10年後がとても楽しみである。

 スポーツとしてのゴルフはさておき、産業としてのゴルフは衰退に入っているといって間違いはないだろう。少子化がすすみ人口そのものが減少するなかで、そもそもプレー代が高額であり、さらに上達するまでの練習代もかなりかかるこのスポーツを、若者はなかなかやってみようとは思わないと思う。
 団塊の世代の方たちが、いよいよゴルフ引退をし始めた今、ゴルフ自体が衰退してしまわないか心配だ。
 せっかく素質を持った若者がいても、バックグラウンドとなるゴルフ産業が衰退してしまっては、育てる環境が作れない。

 JGTOはいったい何を考えているのだろうか。JLPGAが賛否はあるもののいろいろな取り組みを見るにつけ、石川遼の孤軍奮闘だけが目に入り、組織としては何もしていないようにしかみえない。

 ゴルフ場も今後は淘汰されていく思うが、一部の高級ゴルフ倶楽部は別として、もっと安く回れるコースが出来ないことには、衰退するばかりであろう。

 茶店は自販機のみ、カレーやラーメン、オムライス程度のレストラン、キャディバッグのカート積み卸しもセルフで、お風呂はなくシャワーのみなど、いろいろ改善すれば休日でも1万円程度で回れるように出来ないだろうか。

 時間がかかるのもネックなので、たとえばハーフで5千円とかのプランを作ってもいいと思う。

 せっかく渋野日向子や来年の東京オリンピックでゴルフも盛り上がってきているので、今こそいろいろな取り組みで若い人たちへのゴルフのハードルを下げ、ゴルフ人口を少しでも増やして欲しい。